クリスマス。

もうすぐクリスマス。
街中に赤い服、白い髭のおじいさんが溢れています。
綺麗に飾られたもみの木も、最近はとても個性的な物が増えて、
眺めているだけで、とても楽しいです。
キラキラ綺麗だなぁ…。
たとえ、このデコレーションが本来の意味とはまるで違った意図を持っているとしても、
雪に閉ざされた寒い街がパッと明るくなるのは、とても素敵だと思います。
冷たい北風に身を縮めて歩いていても、あふれ出てくる賑やかな光や音に、
つい、顔を上げてしまうような。

今頃は全国のサンタさん達が、あの手この手で子ども達を喜ばせようと
東奔西走している時期でしょう。
そういえば…私が小学生の頃。
そろそろ、やっぱりサンタさんの正体は………と思い始めた頃（笑）
疑いはあっても確信がなく、何とか動かぬ証拠を掴んでやろうと、
クリスマスイブの日中、家中を家捜しした事を覚えています。
きっとどこかに、プレゼントが隠されている筈だ。
それを見つけられれば…。
押入の中、箪笥の中、戸棚の中。
子供の頭で考えつく所を、３歳年下の弟と一緒に。
家にいた母に（一応）見つからないように隠れつつ、何気なさを装いつつ。
結果は………発見する事ができませんでした。
そして次の日の朝。
それならば現場を…と、努力も空しく、目を覚ますと
ちゃんと枕元には綺麗なリボンのついた箱が置いてありました。
その時の悔しかった事。
負けた（がっくり）………みたいな（笑）
今思えば、サンタさん’Ｓも負けられないと必死だったのでしょう。
あの時のプレゼントが実は何処にあったのか。
なんとなく気になって、数年前サンタさん’Ｓに聞いてみました。
やはり、子供の思考などお見通しだったようで、
絶対に”私には探し出せない所”にあったそうです。
それが何処だったのかは…ここでは言わない方が素敵かな。

最近思うのですが…
クリスマスにはよい子の所にサンタさんが来てプレゼントをくれる。
これって実は子ども達のイベントではなくて、
大人達のイベントなのではないかと。
大人って、”サンタさん”を守ることに、とても拘りますよね。
微妙な年齢の子供を持つ父母などは、いっそ涙ぐましいくらいです。
先日観たＴＶ番組でも、「信じない」という幼稚園児に
サンタさんを信じてもらおう！みたいな事をやってました。
微笑ましいといえば、微笑ましいのですが…何故、そこまでして（笑）
全国のほとんどの大人達が口裏を合わせて造り上げる、嘘。
別の言葉で言えば、夢。
でもそれが、とてもたくさん集まって出来た………本当。
小学生の頃、サンタさんの正体を疑っていた私は、
大人になった今、こう思います。

ねぇ、サンタさんは本当にいるんだよ。
大きな袋を背負って、トナカイに乗った赤い服で白い髭のおじいさん。
その姿を見る事は出来ないかもしれないけど…
本当にいるんだよ。

それは子供の頃に信じていた正体とは全然違うものだけど、
紛れもなく、私の中の"本当"です。

さて。
「煙突ないのにどこから入ってくるの？！」とか、
「どうしてプレゼントが近くのデパートの包み紙なの？！」とか。
子ども達は妙にシビアです。
ここはひとつ、何か気の利いた答えでも考えておかなきゃ（笑）
夢を観たいのはむしろ大人の方なのかも。

2005/12/21 (Wed) 未選択 Comment(0)